10 8月 2021
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最近ボルドーワインスクールが立ち上げた新しいワークショップ《 Lev(a)in et la pizzaワインとピザ(&酵母)》では、この2つの食品の生産に共通する重要な過程“発酵”をご紹介します。

単細胞性の菌類である酵母は自然界に存在する生き物で、動物性及び植物性の有機物を発酵することができます(自然酵母の働きを真似るために作られたベーキングパウダーや膨らし粉とは異なります)。例えばパンでもワインでも、その発酵機序は全く同じです。サッカロマイセス・セレビシエの中で最も環境に適した株が自然に生き残り、古代から人間によって活用されてきました。

厳密な温度条件下に置かれると、酵母は働き始めます。酵母はブドウ糖と果糖(ぶどうに含まれる)およびショ糖(補糖した場合)を代謝し、エタノール、炭酸ガス、酵母の残骸物、熱に変えます。

pizza

 

 

パン生地用酵母とワイン用酵母:違いは何?

それぞれに絶対的な条件があるため、酵母の選択は自ずと決まってきます。

パンやピザの生地の場合、発酵に時間のかからない酵母を用います。糖を速く消費し、炭酸ガスを速く生成してもらう必要があるからです。オーブンに入れる前に、生地が膨らまなければなりません。酵母は52℃以上で死滅してしまいます》とギヨーム・コンテ(ワインとぶどう畑用製品販売会社スフレ・ヴィーニュのワイン・衛生事業部フランス責任者)は説明します。

発酵の間に発生した炭酸ガスは、たんぱく質の一種であるグルテンによる網の目状の骨組みの中に、閉じ込められます》と語るのは、ボルドーのレストランCapperiカッペーリのピザ専門シェフで、自然なピザとパン調理専門学校長、小麦粉・栽培・農業多様性ボルドー応用研究所のメンバーでもあるバルトロ・カルデローネです。

そこから逃げようとする炭酸ガスが、グルテンを引き延ばし、生地にハニカム構造と軽さを与えます。発酵により生じたアルコールは、ピザが焼がれている間に蒸発します。

 

ワインについて見てみると、タンクにぶどうが入れられてから発酵が始まるまでに、数時間から数日間かかります。酵母の数がマストの量に対して十分でないと、糖をアルコールに代謝できないので、酵母は先ず自己増殖する必要があるからです。ピザ職人が炭酸ガスを保持しようとするのに対し、ワイン作りではタンクの上部からガスを逃がします(発泡性ワインを除く)。

パンの作り方は殆ど同じで、酵母菌株の数も比較的限られています。それに対してワインの工程は非常に多様で、ワイン用酵母の種類も多く、求める香りやストラクチャーを正確に表現するのに貢献しています。ワイン用酵母の選択には、マストのpH、糖度、栄養物などの他、ぶどうに含まれるアロマ(品種由来)や中盤で得られるアロマ(発酵由来)を引き出すポテンシャルなども考慮されます。

 

発酵 生産者の役割

ワイン生産者もピザ専門のシェフも、発酵プロセスに様々な方法で介入できます。ワイン生産者の中には、ぶどうの果皮に自然に付着している酵母(その土地の野生酵母)に、絶対の信頼を寄せる人がいます。しかし、その野生酵母の数が足りず、発酵が途中で滞ってしまうと、ワインの変質を招く別の酵母に取って代わられます。これによりワインの香りに欠陥が現れることがあります。発酵の中断を避けるために、生産者は普通“ピエ・ド・キューブ”(タンクの足)を用意しておきます。《これは収穫前に数キロのぶどうを摘み取って、理想的な条件下で予め発酵させておいたもので、本番の発酵で種酵母として用います。このピエ・ド・キューブを収穫果に投入すると、タンク全体に自然に種酵母が広がり、活発な発酵が始まります»と話すのはSophie Blancソフィー・ブラン。ボルドーワインスクール公認講師、様々な生産者グループの販売促進・マーケティングコンサルタント、そしてドメーヌ・レ・カルメル(AOCカディヤック・コート・ド・ボルドー)でワイン作りに携わる女性です。

ピザの場合も同様に、必要に応じて、天然の種酵母を利用できます。発酵を活性化するために、活性ドライイースト(べーカリー用)を追加することもできます。同じくワイン生産者も、自らのマストから分離・選択・増殖後、工場で大量生産した活性ドライイーストを投入することができます。《ワイン用の市販酵母は3050株あり、国によって色々なラベルのもと、総計300株が販売されています》とギヨーム・コンテ。

このワークショップに参加することで、活性ドライイーストで作られたワインは画一的な工業製品だという誤った考えが消えるに違いありません》と、Sophie Blancソフィー・ブランが自信をもって話してくれました。

 

ピザとボルドーワイン:脱・先入観

当ワインスクールがこのワークショップで、世界中で愛されている気軽な料理とボルドーワインを組み合わせたのは、これが身近なワインであることを再び訴えたかったからです。

ボルドーワインは、特別な機会専用のワインではありません。美味しいピザのように、どんな場面でも、シンプルに陽気に楽しめるワインなのです!》と語るのは、ボルドーワインスクール校長のステファニー・バラル。

作り手たちがそうであるように、多様なボルドーワインと色々なタイプのピザは、山びこのように互いに響きあいます双方ともに選択肢が多いので、誰もがお気に入りの組み合わせが見つかるはず!ペアリングで成功するためには《色、生産地、風味の強さ》などの要素をヒントにすると良いと言うのはSophie Blancソフィー・ブラン。

ペアリングの例として《ボルドーロゼはフレッシュで軽やか、酸味があるので、殆ど全てのタイプのピザとマッチします》一方、甘口白ワインは4種のチーズのピザなど、風味の強いピザとよく合います。《もっと想像力を働かせて、色々試してみませんか!》と、ソフィーは推奨します。

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